テニスをしている人の肘痛=テニス肘?!
スポーツ障害としてよく知られているテニス肘
一般的なテニス肘=【上腕骨外側上顆炎】のことを整形外科では指します。
上腕骨外側上顆炎という病態は
テニスを行うスポーツ選手・愛好家に多いので分かりやすく【テニス肘】という総称で言われています。
【テニス肘】→診断名・傷病名ではない
一般的な用語ということです。テニス肘と言われたら、上腕骨外側上顆炎と診断されたと、医療を理解したスタッフは考えます。
病態としては、
ボールを返す際に手関節伸筋群に強い収縮力が加わり続け、特に短頭側手根伸筋(略語:ECRB)が腱になり骨に着く付着部の微小断裂と血管増生変化を主体とした「腱付着部症」とする説が一般的です。そのため、「肘の外側」に痛みを訴える事が多いです。
じゃあ、肘の外側が痛くなったテニスをしている人は、みんなテニス肘?
いやいや、そういう訳でもないので難しいんです。
肘外側の痛みの原因は、滑膜ヒダ障害、関節内遊離体(いわゆる関節内ネズミ)、変形性肘関節症
他にも、石灰性腱炎、輪状靭帯の狭窄、軟骨損傷、関節炎、前腕外側皮神経の絞扼・・・・
などなど様々であり、それに適した治療を行わなければ良くはなりません。
テニスをして肘が痛くなったら、サポーターして休めば良くなる。
とは限らないのです。
たとえ、テニス肘=外側上顆炎と診断されると分かっていてもそれは一つの安心材料。
安静にしていたら良くなる人ももちろんいます。
しかし病院へ行かず、すぐ良くなると思っていても、実はなかなか良くならない。
結果的には、「早く病院へ行っていた方が良かった」とならない様にする為にも!!
まずは病院で肘痛の原因をしっかり評価してもらう事が大切です。
次回、
テニス肘??実は内側も痛くなる??